「 寛永 の二条城 」 寛永期に花開いた じっくり楽しむ
寛永行幸を機に、
現在の姿となった
二条城二の丸御殿。
豪華な装飾や障壁画、庭園など、
見どころ尽くしです。
寛永の大改修で新たに造営された、二の丸御殿の唐門(重要文化財)。縁起の良い動物などの彫刻で埋め尽くされ、金箔押しの金具が輝く
二条城の見どころ
寛永期に生まれ変わった二条城
初代将軍・徳川家康が築いた二条城。実は3代将軍・徳川家光の時代に、後水尾天皇の行幸を迎えるために小堀遠州ら作事奉行の指揮のもと、「寛永の大改修」が行われました。
豪壮な唐門はこの時、新たに築かれたもの。また二の丸御殿は多数の装飾と障壁画が加えられました。現在見学できる二の丸御殿の主要部分は、寛永行幸以降の姿です。二条城は寛永の大改修で、政治の表舞台としての機能を完成させたと言えます。
寛永行幸当時と現在の比較

『二条御城中絵図』京都大学附属図書館蔵
寛永行幸当時の二条城の様子を記した図面。黄色は寛永行幸時に存在した建物、緑色は寛永行幸のために建てられ後に移築された建物、赤色は行幸後しばらく経ってから取り壊された建物

現在の元離宮二条城の配置図
二の丸御殿の主要な建物は現在までほぼ変わってない
徳川の威光を示す華麗な装飾や彫刻
二の丸御殿で細部にわたり将軍の権力を示すのが、豪華な欄間(らんま)彫刻や錺(かざり)金具、装飾画です。御殿の入り口にあたる「車寄(くるまよせ)」や格式高い「大広間」では、縁起の良い鳥や吉祥文様が極彩色で表された彫刻、金箔や彫金を施した金具など、豪華な装飾が施されています。

御殿の入り口である「車寄(写真右側)」は、表裏で絵柄が異なる欄間彫刻や、黒漆に映える金具が見事

控えの間にあたる「遠侍(とおざむらい)」。格天井に施された見事な花鳥文様が来訪者を圧倒

「大広間」の両面透かし彫りの巨大な欄間。随所に施された黄金の金具も目を奪う
撮影:福永一夫
数々の歴史的場面を彩った障壁画
二の丸御殿は、狩野派の絵師が各建物の用途に合わせて、多彩な画題で描いた約3600面もの障壁画で飾られました。後水尾天皇が行幸の際に能の鑑賞を楽しんだのも、第15代将軍・徳川慶喜(よしのぶ)が大政奉還の意思を表明したのも、「大広間」一の間の、狩野探幽が描いた《松図》の前でした。これらの原画は、展示収蔵館で観覧できます。

二の丸御殿〈大広間〉一の間障壁画《松図》(部分)「大広間」一の間を彩った狩野探幽の傑作。松の枝振りや大きな余白で、将軍の威光と気品を演出した
※展示収蔵館の実物展示は9/10(木)~11/8(日)

二の丸御殿〈遠侍〉二の間障壁画
《竹林群虎図》(部分)
対面を待つ大名を、竹林の中を歩く猛獣が圧倒した
※展示収蔵館の原画展示は未定

二の丸御殿〈黒書院〉二の間障壁画
《桜花雉子図》(部分)
高位の公家をもてなした空間の優美な障壁画
※展示収蔵館の実物展示は11/19(木)~2027年1/17(日)
多面的な表情の二の丸庭園
御殿の建物に加え、庭園も大改修が施されました。建築工事の責任者である小堀遠州らのもと、池を中心とする壮麗な書院庭園が整備されました。御殿からの眺望を重視し、「行幸御殿」や「大広間」、「黒書院」など、どの方向から見ても美しい立体的な構成の庭に生まれ変わりました。

公式な将軍対面所だった「大広間」からの眺め。巨石が立ち並ぶ豪壮な雰囲気

「黒書院」からの眺めは落ち着いた雰囲気
二条城の写真提供:京都市元離宮二条城事務所
元離宮二条城
- 8時45分~16時(受付) 12/29~31休城
※二の丸御殿は12/26~28、1/1~3、および 1、7、8、12月の火曜は観覧休止 - 入城券:大人800円
入城券+二の丸御殿観覧券:大人1,300円・中高生400円・小学生300円
本丸御殿観覧券:大人1,000円・中高生300円・小学生200円 ※要事前予約
展示収蔵館観覧券:100円 ※入城券が別途必要 - 075–841–0096(元離宮二条城事務所)
- 京都市中京区二条城町541 Googleマップで見る
- 地下鉄二条城前駅下車 北へすぐ
- 公式HP
「寛永」を今に感じる
文化体験
山田松香木店
京都本店
貴人の愛した「香り遊び」を学ぶ
享保年間(1716~36年)に薬種業で創業し、その後香木に特化したお香の専門店。貴重な香木の香りを初心者でも気軽に体験できる「聞香(もんこう)コース」があり、複数の香木を聞き(かぎ)分ける「組香(くみこう)」という遊びのうち、寛永期に成立したと考えられる「源氏香(げんじこう)」も体験できます。
寛永STORY
後水尾院は、歴代天皇・上皇で最多の「勅銘香(ちょくめいこう、天皇・上皇が名を与えた香木)」を持つなど香道を愛好し、東福門院も熱心に取り組んだと伝わります。複数の香木を聞き分け、和歌や古典文学の趣向を取り入れて遊ぶ「組香」は、寛永文化を象徴する知的ゲームです。
聞香コース(源氏香体験)
要予約 ※開催日時はホームページをご覧ください/2,750円(所要約50分)

古い香道具などが並ぶ体験スペースで、心静かに香りを聞く

聞香体験の道具
- 10時30分~17時 第3日曜休業
- 075–441–1123
- 京都市上京区勘解由小路町164 Googleマップで見る
- 神宮丸太町駅からバス 烏丸丸太町下車 北へ徒歩約5分/地下鉄丸太町駅下車 北西へ徒歩約10分
- 公式HP

山田松香木店 京都本店の店内の様子

香木をぜいたくに使った室内香「『香木千聚』おためし4種/1,210円」

室内用香袋「御所袋(小)金襴/3,300円」