京阪電気鉄道(株)の環境経営
京阪グループでは、グループ全体で環境経営に取り組んでいますが、ここではエネルギー使用量の大きい京阪電気鉄道(株)の環境マネジメントについてご説明します(京阪ホールディングス(株)本社事務所を含みます)。
環境教育
毎年定期にエコリーダー研修を行い、京阪グループEMSを推進するとともに、「教育訓練実施項目一覧表」を作成し、環境教育を実施しています。環境法規制に関する知識の習得や京阪EMSの概要、当社の環境に関する取り組み内容などを訓練しています。
京阪グループ全体での環境法規制セミナーを実施し、環境法令の遵守に努めています。
教育実績表(2021年度)
項目 | 受講人数 |
---|---|
エコリーダー研修 | 22人 |
環境法規制セミナー | 54人 |
新入社員への研修 | 45人 |
新任監督職・係長への研修 | 25人 |
2022年度目標
取り組みテーマ | 環境目的 | 2022年度目標 |
---|---|---|
地球温暖化防止 | 鉄道電力の削減 | 車両更新、駅舎照明のLED化による対前年削減電力量 180千kwh ダイヤ改定による対前年削減電力量 11,867千kwh |
省エネ活動の推進 | 原単位削減率:2021年度比1%削減 | |
環境コミュニケーション | 情報開示の推進 | ・「CORPORATE REPORT 2022」の発行 ・CSR情報の社外発信年6回 |
事業活動に伴う環境負荷(マテリアルバランス)
事業活動において電力をはじめとしたエネルギーや資源を消費し、温室効果ガスや廃棄物を排出しています。これらの環境への負荷を『インプット(エネルギーや資源の投入量)』と『アウトプット(CO2と廃棄物排出量)』の算出により把握し、環境負荷低減活動につなげています。
- ※1GJ(ギガジュール)とは仕事量・エネルギー・熱量の単位J(ジュール)の10の9乗倍に相当します。
- ※2電力の熱量換算には地球温暖化対策推進法で公表している係数(9.97GJ/千kWh)を使用しています。
- ※3電力のCO2排出量換算には地球温暖化対策推進法で公表している係数(0.362t-CO2/千kWh)を使用しています。
環境会計
環境会計とは事業活動における環境保全のためのコストと、その活動により得られた効果を認識し、可能な限り定量的に測定し伝達する仕組みです。
当社は、2004年度より環境会計を導入しており、環境保全活動を評価する手段として活用しています。2021年度の環境保全のための投資額は約348百万円、費用は約279百万円でした。
環境保全コスト
環境負荷の発生を防ぐ取り組みのコストを表しています。
事業活動に応じた分類
分類 | 主な取り組み内容 | 2020年度 | 2021年度 | |||
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投資 | 費用 | 投資 | 費用 | |||
(1)事業エリア内コスト | 330,717 | 330,488 | 341,720 | 242,213 | ||
内訳 | (1)-1 公害防止コスト | ①PCまくらぎ化、②分岐器改良、③ロングレール化、④レール重量化、⑤レール削正、⑥車両塗装剥離装置、⑦アルミ車体、⑧防音車輪、⑨水質調査、⑩ボイラー排ガス測定・点検整備、⑪排水下水化、⑫グリストラップ清掃 | 170,260 | 58,230 | 250,076 | 33,764 |
(1)-2 地球環境保全コスト | ①空調冷媒代替フロン化、②LED式表示器類、③省エネルギー型空調機、④高効率変圧器、⑤省エネルギー照明機器、⑥節水器具 | 63,978 | 2,370 | 69,491 | ||
(1)-3 資源循環コスト | ①廃棄物処理・処分、②車両清掃、③停車場清掃、④廃切符のトイレットペーパー化、⑤エコ制服 | 96,479 | 269,888 | 22,153 | 208,449 | |
(2)上・下流コスト | ①グリーン購入費 | 0 | 2,954 | 2,328 | ||
(3)管理活動コスト | ①測定・計量、②「CORPORATE REPORT 2021」発行、③環境教育費(EMS法規制セミナー等) | 1,681 | 39,691 | 34,535 | ||
(4)社会活動コスト | ①植林事業用資材及び器具類(参加又は支援) | 0 | 7,602 | 6,368 | ||
合計 | 332,398 | 380,735 | 348,088 | 279,076 |
参考・事業内容別
事業内容 | 2020年度 | 2021年度 | ||
---|---|---|---|---|
投資 | 費用 | 投資 | 費用 | |
鉄道事業 | 330,717 | 342,220 | 340,453 | 236,563 |
レジャー(ひらかたパーク) | 0 | 16,198 | 0 | 19,165 |
その他 | 1,681 | 22,317 | 7,635 | 23,348 |
合計 | 332,398 | 380,735 | 348,088 | 279,076 |
環境保全効果
環境負荷の発生を防ぐ取り組みによる効果を物量単位で表しています。
環境保全効果の分類 | 環境パフォーマンス指標(単位) | 2020年度 | 2021年度 | 増減量(環境保全効果) | |
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事業活動に投入する資源に関する環境保全効果 | 総エネルギー投入量(GJ) ※2020年度換算 |
2,366,358 | 2,162,956 | ▲203,402 | |
電気(GJ) | 2,344,686 | 2,139,479 | ▲205,207 | ||
その他エネルギー(GJ) | 21,672 | 23,477 | 1,805 | ||
水資源投入量(千m3) | 290 | 289 | 0 | ||
紙(千枚) | 8,331 | 7,160 | ▲1,171 | ||
事業活動から排出する環境負荷及び廃棄物に関する環境保全効果 | 温室効果ガス排出量 (t-CO2)※2020年度換算 |
86,380 | 78,982 | ▲7,398 | |
電気 ※(t-CO2) |
85,133 | 77,682 | ▲7,451 | ||
その他エネルギー(t-CO2) | 1,247 | 1,300 | 53 | ||
廃棄物等総排出量(t) | 1,521 | 1,481 | ▲40 | ||
事業活動から産出する財のサービスに関する環境保全効果 | 鉄道利用促進(パーク&ライド※)実施に伴う負荷削減量CO2排出削減量(t-CO2)※2020年度換算 | 6.0 | 5.5 | ▲0.5 |
- ※大津市パーク&ライド(びわ湖浜大津駅から京都東山地区へ鉄道を利用)の効果を推定し計算
環境保全対策に伴う経済効果
環境保全対策を進めた結果、当社収益に貢献した効果を貨幣単位で表しています。
効果の内容 | 2020年度 | 2021年度 | ||
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収益 | 廃棄物のリサイクル | ボンドくず・被覆線くず(トロリー線くず含む)・アルミくず・鉄くず・銅くずなど | 19,448 | 14,567 |
使用済み製品のリサイクル | 古レール・古レール付属品 | 2,957 | 19,810 | |
古車輪 | 1,498 | 4,614 | ||
古金属すり板 | 0 | 217 | ||
鉄柱・トラス | 0 | 0 | ||
古木まくらぎ | 0 | 0 | ||
廃カード | 9 | 3 | ||
費用節減 | エネルギー費用の節減 | 102,094 | 291,615 | |
合計 | 126,006 | 330,827 |