早春を彩る梅の花
スマホ撮影のコツ5選

ひと足早い春の訪れを告げる梅の花。紅白やピンク色のかれんな花は、早春を彩る被写体としてとっても魅力的ですよね。スマホカメラで気軽にキレイな写真が撮れる5つのコツをご紹介します。

  • スマートフォンの機種などにより、操作方法や設定が異なる場合があります

①タテかヨコか、基本の構図を考えよう。

スマホ(スマートフォン)で撮った写真は、ヨコ長かタテ長かでも印象が変わります。広さを強調したいときはヨコ長に、高さや長さを強調したいときにはタテ長に撮影します。例えば、梅園全体を撮りたいときはヨコ、伸びやかな枝ぶりを見せたいときにはタテ。さらに、画面いっぱいに花を入れるのではなく、空など背景に「ヌケ」を作ると奥行きを出すことができます。

②カメラと被写体との距離をうまくとろう。

ほとんどのスマホには広角レンズが付いていますが、近くを撮ろうとすると画面の端が歪むという性質があります。そこで活用できるのがズーム機能。この機能を使ってアップの写真を撮れば、端の歪みが緩和されます。ただし、大きくズームすると画質が低下してしまうので、その場合は被写体に10~20㎝ほど近寄って撮影すると、背景のぼけ感が増して立体感のある写真になります。

③グリッドを使って三分割構図にトライしよう。

写真の決め手となる構図とは、被写体をどの位置に配置するかという設計図のようなもの。プロも使う構図のひとつで、初心者の方にオススメしたいのが「三分割構図」。スマホ画面にグリッド(補助線)を表示し、その交点に主役となる梅の花を配置します。風景写真によく用いられ、バランスの良い、安定感のある写真を撮ることができます。またスマホを上下逆に持ち、見上げるような構図にすると新鮮な視点で撮影ができます。

④ぼかしを生かして被写体を際立たせよう。

梅は花の密度が低く、そのまま撮ると少し寂しい雰囲気になりがちです。そんなときは、先端付近の花にぐっとフォーカスして背景をぼかすように撮影すると、枝やメイン以外の花の映り込みが減り、スッキリとした印象の写真になります。また遠くまで木々が連なっているなど奥行のある場所では、主役となる被写体の手前にある花やツボミを意図的にぼかすことで、ふんわりとした幻想的な雰囲気の写真に仕上がります。

  • ぼかしたい写真を撮影する時や逆光での撮影時は、ピントや明るさを固定するAE/AFロック機能が便利です

⑤梅の花がより引き立つような背景を選ぼう。

背丈の低い梅の木。また、この時季は背景に他の花や緑が少なく、遠景で撮ると殺風景な印象に仕上がってしまいます。そんなときこそ“背景選び”が重要です。お寺や神社などであれば、建物と梅の花のコラボも絵になりますし、背景に青空を多く入れるとメリハリのある写真になります。また枝を画面に対してななめに配置して対角線構図を作ると、動きのある梅を撮影できます。背景とのバランスがセンスの見せどころといえるでしょう。

  • デリケートな花や枝に直接手で触れることはやめましょう
  • 写真を撮るときは、他の見物客や車などに十分注意してください
  • 本文監修/杉沢栄梨(フォトグラファー)