Vリーグ所属で枚方市を拠点とする男子バレーボールチーム「パナソニック パンサーズ」のメンバーが京阪沿線の“ええとこ”をご紹介!6月11日に「 OSAKA BLUTEON(大阪ブルテオン)」という新チーム名が発表となり、「世界最高峰のクラブ」を目標に掲げた新たな取り組みで、ますますの活躍が期待されています!
今回は中村選手、西川選手と初登場の山口コーチが大河ドラマで注目を集めている紫式部ゆかりのまち・宇治を散策します。3人が最初に向かったのは、京阪電車の宇治駅ホームからも見える「お茶と宇治のまち交流館 茶づな」。館内のミュージアムを見学した後、宇治ならではのお茶づくり体験にトライ、さらに大人気の抹茶スイーツの実食も。宇治茶の魅力を五感で楽しむ選手とコーチたちの様子をたっぷりとお届けします!
「茶づな」ミュージアムで宇治茶を見て知って、撮って!
大河ドラマ「光る君へ」の主人公、紫式部の記した『源氏物語』の舞台として、いま話題の京都・宇治。宇治茶や抹茶スイーツの人気もあり、国内外から多くの観光客が訪れるエリアです。そんな宇治のまちへ、中村選手、西川選手、山口コーチが参上!
宇治にやってきました!僕はこの連載で宇治に来るのは2回目( vol.2)だけど、ケイタロウ(西川選手)は?
小さい頃に観光で来たような気がするんですけど、あまり覚えてないですね。
僕も宇治に来たことはあるけど、王道の観光コースしか巡ったことがないかな。選手じゃなく、コーチの僕がこういう取材に登場するのは初めてだから緊張するなぁ。
この連載の取材は慣れてるから任せて!まずは駅前とか、取材スタートの場所では、こんなふうに手を広げたりするポーズがほしいんですよね?
はい、いつもありがとうございます(笑)。今回は「K PRESS」5月号の宇治特集とパンフレット「恋する源氏物語/紫式部のあしあと」(※)で紹介されているおすすめのスポットへご案内します。
へえ~、宇治観光するのに助かりますね。
飲食店とか、知らないお店も多いからこういう情報はありがたいですよね。
抹茶スイーツとか好きだから、気になるお店がいっぱいあるなぁ。
まずは宇治の観光拠点施設「茶づな」へ行きましょう。京阪電車宇治駅の西側にあって、ホームからも見えますよ。宇治茶の魅力にじっくり触れることができる駅チカの施設です。
駅からすぐの場所にあるのは便利ですね。
このパンフレットにも載ってますね。
「お茶と宇治のまち交流館 茶づな」は2021年にオープン。京阪電車宇治駅ホームの西側に広がる「お茶と宇治のまち歴史公園」内にあり、宇治の歴史・文化と宇治茶の魅力を体感できる情報発信施設です。
「茶づな」に到着したみなさんを迎えてくれたのは、主任学芸員でコーディネーターの中畑伶威(れい)さんです。
本日はご来館ありがとうございます。「茶づな」は、お茶や宇治のまちを楽しく学べるミュージアムを中心に、抹茶をはじめとする五感を使った宇治茶の体験や京都宇治ならではのものづくりが体験できる施設です。2階では、現在放送中の大河ドラマ「光る君へ」を契機に「大河ドラマ展」が開催されていて、番組の衣装や小道具、特別な映像などが見られます。また藤原道長が築いた平安時代の宇治の文化や歴史を体感できる展示となっております。今回は常設の茶づなミュージアムへご案内しますね。
へぇ~、それは楽しみ!
今日はよろしくお願いします!
今日はよろしくお願いします!
では、まずは「宇治茶の間」からご紹介します。こちらではお茶の種類について展示しています。みなさん、普段お茶は飲まれますか?
緑茶も飲みますし、僕は抹茶も好きですね。
僕はコーヒー派だから、日本茶はあんまり飲まないかなぁ。
実は煎茶・玉露などの緑茶や抹茶はもちろん、紅茶や烏龍茶も“チャノキ”という木から摘んだ茶葉で作られているんですよ。
え~知らなかった!紅茶や烏龍茶って色が違うのに!
煎茶とか玉露も元は同じ“チャノキ”なんですね。
そうなんです。
知らないことばっかりで、次からお茶を飲むときの印象も変わるなぁ。
続いてこちらの部屋へどうぞ。ここでは映像や、手を触れて体感できる展示で宇治茶の歴史をわかりやすく伝えています。
へぇ~。あ!このソファの形、「茶」の文字になってる!
これは友だちとかと写真を撮りたくなりますね。
せっかくだから撮ってもらお! みんなで「茶」になる?ケイタロウはくさかんむりのとこ、僕らは山になってるとこで。
次は「歴史の間」へご案内しますね。宇治と言えば世界遺産にも認定された平等院鳳凰堂がありますが、鳳凰堂が建立された平安時代の宇治の歴史を学べるほか、4Kハイビジョンの大スクリーンで、現在も変わらない観光の名所が描かれた「うじ名所図会(めいしょずえ)」などを見ることができますよ。そして、ミュージアム入場の記念に、みなさんにはぜひこれを体験していただきたいんです!
「茶茶(ささ)っとフォトスタジオ」?背景が緑色だし、お茶と写真を撮るの?
ここで宇治の風景や名物と合成写真が撮れるみたい。
はい、背景がグリーンなので、選んだデザインの中に入り込んだような写真を撮影できるんです。
撮った写真はもらえるんですか?
撮影後に画面に映る二次元コードを読み取っていただくと、画像データをダウンロードできますよ。もちろん、撮影もダウンロードも無料です。
え~、めっちゃいいやん!やろうやろう!
かき氷とか、宇治の風景とか、いろんな背景がありますね。
いろいろあって迷うな。どれにしようか?
結果、3人が選んだのは夏にぴったりの「宇治抹茶かき氷」。中村選手と山口コーチは正面に映る自分たちの姿を確認しながら、お茶目にポーズをとります。その横でじっと動かず、クールに構える西川選手。それぞれの個性がわかるワンシーンです。
茶臼を挽き、茶葉を煎ってお茶づくり。クールな西川選手に異変!?
ミュージアムを満喫した3人には、続いてお茶づくり体験にチャレンジしていただきます。体験室に移動すると、「茶臼から抹茶づくり体験」と「ほうじ茶づくり体験」の道具などが準備されていました。ここでは「先生」を務める中畑さんが、最初に体験の説明をしてくれます。まずは「抹茶づくり」から体験開始!
まずは茶臼で、抹茶の原料となる碾茶(てんちゃ)を挽いていきます。どなたが体験されますか?
茶臼を回すだけなら簡単そう!僕やりたいです!
茶臼は時計と反対周りに、ゆっくりと回してください。
はい。え? 想像以上に重たい…。これはかなりの重労働ですね。
この茶臼は1台で約16kgあります。これを持ち上げられることが当館のアルバイトの条件なんです(冗談っぽく)。
スタッフの方はみんな力持ちなんですね。
これはいいトレーニングになるんじゃない?
確かに!思った以上に脇腹に力が入るもん。これって、回す速度も仕上がりに関係するんですか?
大いに関係ありますよ。速く回すと粉が粗くなりますし、ゆっくりと丁寧に回すと粉がきめ細かくなります。リズムよく、いち、に~、いち、に~……やってみてください。
こんな感じですか?
とてもいいですね!(茶臼から出てくる粉に顔を近づけてじっくり観察して)いいですよ~、とっても美しいです!
先生、めっちゃ集中してるやん(笑)。
いや~、この粉はとっても細かくて素晴らしいですよ!
先生の抹茶愛がすごいわ~(笑)。
そうですか?(高い声で)ア~ハッハッハッハッ!
ア~ハッハッハッハッ、って…(笑)。ちょっとその笑い方、つられてこっちも笑えてくるわ。ツボに入って力が入らんくなる(笑)。
挽き立ての抹茶が吹き飛んでしまうので、笑ったらだめなんですよ。
いやいや、先生が一番笑ってますからね(笑)。
中畑さんの周囲を巻き込む明るい笑い声に、ついつい笑ってしまう中村選手。それを見ていた山口コーチと西川選手も思わず吹き出します。一服の抹茶の量を用意するには茶臼を10分ほど挽く必要があるため、おふたりにも中村選手と交代して茶臼を回していただきました。
挽き終わったら、茶臼から挽き立ての抹茶を集め、たててみます。一服分しかない挽き立ての抹茶は中村選手、西川選手と山口コーチにはプロが挽いた抹茶を味わっていただくことに。中畑さんの指導でまずは茶碗を温めた後、抹茶とお湯を入れ、茶筅(ちゃせん)で手早く泡立てます。
茶筅をまっすぐに持って、左手は茶碗にそえる程度で。素早くたてていきます。
これはスナップをきかせないとしっかりたてるのが難しいな。
どれくらいのスピードでやったらいいか、わからないですね。
結構手首をしっかり使うなぁ。小さい頃、幼稚園の授業でたてたことがあったけど、こんなに疲れるものだったかな?
中村さん、めっちゃ小指立ってますよ(笑)。
力入るとついつい小指が出てしまうねん(笑)。
(それぞれの茶碗の中を見て)あら、たてた抹茶もそれぞれ個性が出ますね~。山口コーチは泡が多くてきめ細かい裏千家風、西川選手は泡立ちの少ない表千家風、中村選手は挽き立てらしい泡立ち。
お、僕が一番しっかりとたてられてますね。やっぱり経験者ですからね(笑)。
それでは抹茶のお団子と一緒にゆっくり味わってください。
うわ~、めっちゃ香りがしっかりしてる!自分でたてたから余計においしいな。結構なお点前で。
それ、お茶をたててくれた人に言うセリフ!
自画自賛になってる(笑)。
しっかりと泡が立ってるからか、味がぐっと伸びる感じがする。
…アツ!
西川選手は猫舌ですか?
そうなんです。でも、おいしいですよ。
熱いのならもう少し茶筅で泡立ててみましょうか。ちょっと失礼しますね(と西川選手の抹茶を泡立てる)。
おぉ!さすが先生!めっちゃ動かすのが早い!
先生の本気が出た(笑)。
すごい、泡がしっかり立ってる!……あっ、温度もちょうどよくて、さっきと味が違います!!
しゅんすけ(中村選手)のちょっと飲ませて?おぉ~、挽き立てはガツンと抹茶の味がきて、飲んだ後も深みがあるな。
同じ抹茶でも味が違うっていうのが面白いなぁ。
「茶臼から抹茶づくり体験」の次は「ほうじ茶づくり体験」に挑戦。用意された茶葉を片手鍋に入れて中火で加熱し、キッチンペーパーでふたをして、しばらく待ちます。
ほうじ茶も“チャノキ”から作られるお茶で、緑茶を焙煎したものがほうじ茶になります。今回はお鍋で緑茶を煎るところから体験していただきます。
鍋にふたをするのはなんでですか?
香りが逃げないようにするためです。試しに、ふたをめくって香りを確かめてみてください。
うわ!ふたを外した瞬間にすっごい香ばしい香りがしてきた!
ね、いい香りでしょう~!こうやって簡単に作れるので、ちょっと古くなった緑茶を煎って作るのもおすすめです。自分好みで焙煎加減も変えられるんですよ~!
やっぱり先生のお茶愛がすごいわ(笑)!
ア~ハッハッハッハッ!
このとき、西川選手が下を向いて笑いをこらえているのに中村選手が気づきました。その理由を聞いてみて、びっくり!中畑さんの笑い方や話し方、お顔も含めた雰囲気が西川選手のお母さまにそっくりなのだそうです。
ずっと思ってたんやけど、
もうオカンそのまんますぎて……。
(笑)確かに!ケイタロウのお母さんに似てるかも!
そんなに似てるん?
目つぶってたら、目の前にいるんじゃないかってくらいそっくりです。
え~っ!?すごい、親近感!お母さまにぜひお会いしたいです。ア~ハッハッハッハッ!
アカン…。その笑い方とか、めっちゃそっくりで…。なんか恥ずかしいです(笑)。
思わぬ展開に明るく元気な中畑さんとのトークがさらに弾み、現場は大いに盛り上がりました。普段はあまり表情を変えない西川選手の照れたような笑顔を見て、中村選手と山口コーチも大笑い。やがてタイマーが鳴り、キッチンペーパーを外すと、西川選手がヘラで茶葉を煎る役目を引き受けました。
茶葉を煎り終わったら鍋から茶葉を移してしばらく冷まし、お土産用の袋に詰めて「ほうじ茶づくり体験」は終了です。
出来立てのほうじ茶をお土産に持ち帰れるのはうれしいね。
こんなにも簡単に作れるんですね。
出来立てのほうじ茶って飲んだことがないから楽しみ~♪
おうちでもゆっくりお茶を楽しんでください。今日は本当にありがとうございました!西川選手、次はぜひお母さまとお越しくださいね。
…それは恥ずかしいです(笑)。
綿あめの中に隠れているのは?人気の“映え”スイーツを堪能!
いろいろな意味で盛り上がった“お茶づくり体験”の後は、体験室と同じ1階にあるレストラン「とにまる 茶づな本店」へ。宇治の飴工房・岩井製菓の直営店で、店内には大河ドラマの放映にあわせて宇治観光土産品組合が開設した「光る宇治土産集合ショップ(2025年1月13日(月・祝)まで営業)」もあります。
ここ「とにまる 茶づな本店」では、飴屋さんならではの人気スイーツが大きな話題を呼んでいます。K PRESS5月号特集でも紹介されたそのスイーツの名は「わたあめバーム」!テーブルに着いたみなさんの前にさっそく運ばれてきました。
綿あめ?すごい、大き~い!
これ、どうやって食べるんですか?なんか僕のは特に大きいような気もするんですけど(笑)。
バームってバウムクーヘンでしょ?中に入ってるの?
こちらの綿あめに、温かい抹茶ソースをたっぷりかけてお召し上がりください。
では、いただきます!抹茶ソースを上からかけて…。
すごい!あっという間に綿あめが溶けていく!
あ、抹茶のソフトクリームが出てきましたよ。
ほかにもいろいろ入ってるみたい。あんこに栗も入ってるやん。
バウムクーヘンも出てきた。
バウムクーヘンと抹茶ソースがよく合う~♪
“映え”スイーツやけど味もちゃんとおいしくて、これはいいね!
「茶づな」に初めて来られて、いかがでしたか?
お茶の歴史とか、正直イメージがあんまり湧かなかったんだけど、実際に見て体験してみたら勉強になることがすごく多くて、楽しかったです。
僕もいろいろ体験できて楽しかったです。ミュージアムで宇治茶の豆知識として、茶葉は昔から「ちゃよう」と読んでいたという展示があったんですけど、お茶のプロは「ちゃよう」って呼ぶことを中畑さんに教えてもらいました。なので、僕もプロっぽく見られるように、これから実践していこうと思います♪
ミュージアムで学べて、お茶の体験ができて、カフェで食事もできる。大人も子どもも楽しめる施設なので、家族連れにもおすすめしたいですね。
今日は時間がなかったけど、また来れたら大河ドラマ展も見てみたいな。
「茶づな」での様々な体験を通して「宇治茶」に親しんだ中村選手、西川選手、山口コーチはこの後、宇治のまちへ。さて次はどんな宇治らしい魅力に出会えるでしょうか? 続きは後編でご紹介します!
★後編では3選手の直筆サイン入りの読者プレゼントもあります。お楽しみに!