こころまち つくろう 活動レポート
2024年5月31日、枚方市駅直結で職・住・遊が融合する複合施設「ステーションヒル枚方」が竣工、9月6日に「枚方モール」がグランドオープンを迎えました。これは、京阪グループが掲げる長期経営戦略の主軸戦略の一つ「沿線再耕」の一環であり、グループが総力をあげて沿線の再活性化を目指して取り組む「えきから始まるまちづくり」を具現化する再開発事業です。これからの時代にふさわしい新しいまちづくりにおいて、駅が担うべき役割を果たしていくことを宣言した、枚方市駅の再開発。駅と一体の複合施設をまちの拠点として育てていく取り組みはこれからも続いていきます。
えきから始まるまちづくり
創業以来、京阪グループは駅を中心に観光地、宅地、商業施設の展開など、まちに賑わいを創出してきました。これからの時代には「駅」を「移動」の中心から、お客さまサービスや商品を通じて新たな価値を提供する、まちの「拠点」へと進化させていかなければなりません。新しい時代の新しいまちづくり、「まちを育てるまちづくり」を進めています。
「The 20-minute neighborhood HIRAKATA」をキーとして
開発のコンセプトは「The 20-minute neighborhood HIRAKATA」。これは、世界の住みやすい都市に何度も選ばれているようなまちで推進されているコンパクトシティ構想の枚方版であり、20分以内で生活に必要な施設にアクセスできるまちづくりを進めるという考え方です。
江戸時代、枚方は京都・大阪間の水陸交通の要衝として、多くの旅人が集まり、賑わう場所でした。そして今も枚方市駅は京都・大阪間を走る京阪電車最大の中間駅で、周辺には、大学、病院、市役所など多くの人が集まる場所があり、多様な世代の人々が利用する交通結節点となっています。
そんな多くの人が徒歩・自転車・公共交通などを使って20分ほどでアクセスできる枚方市駅を、人々の暮らしに役立つ、ついつい行きたくなる、枚方での豊かな暮らし方と働き方を集めた拠点へと育てていきたいという思いを込めています。
枚方市駅「ステーションヒル枚方」
枚方のまちづくりが、ここから新しく動き始めます。
「Life Promenade(豊かな暮らしにつづく道)」をコンセプトに掲げ、豊かな暮らしを叶える商業施設を目指した「枚方モール」。地域の悲願であったバンケット付きホテルは、市民の誇りとなりまちの魅力となることを目指した「カンデオホテルズ大阪枚方」。駅直結のタワーオフィスが枚方での豊かな働き方の象徴となることを目指した「ステーションヒル枚方オフィス」。あらゆる世代のライフステージの変化に対応することで「まちの世代循環」を図る賃貸タワーレジデンス「THE TOWER HIRAKATA」。開発コンセプトの実現を目指し、それぞれの施設を検討しました。
豊かな暮らしを叶える商業施設
枚方モール(HIRAKATA MALL)
ステーションヒル枚方の1階から5階の商業エリアと既存の高架下商業空間が一つに溶け合って、新しい商業施設「枚方モール」が登場しました。新規開業エリアは約90店舗の規模になります。関西初登場となる「トンデミ枚方」は、バンダイナムコアミューズメントが企画・運営する大人から子どもまで楽しめる屋内アスレチック施設で、トランポリンやクライミング、ここだけで楽しめるアクティビティなどを30種類以上取り揃えています。子どもたちの健やかな成長とあらゆる世代の健康増進を叶える機能を駅周辺に配置できれば、それが枚方の新たな観光資源にもなっていくのではないか。そんな想いから、トンデミを誘致しました。その他、オーガニック食品も扱うサステナブルなスーパーマーケット「THE STORE」や、約50のコスメブランドが揃うコスメショップ「ナナイロ ボーテ」、枚方ならではの地域の銘店も出店しています。
■THE STORE
(株)京阪ザ・ストアが展開してきたスーパーマーケットブランド「FREST」のコンセプト「食を楽しむ、人生を楽しむ」に“京阪版SDGs”である「BIOSTYLE(ビオスタイル)」の提案を加えた次世代型スーパーマーケット。オーガニック食品のほか、枚方の地場商品や地元企業とのコラボによる PB商品なども取り扱い、地域とのつながりを重視している点にも特徴があります。
■ナナイロ ボーテ
「ちょっといい」日常を提供するために(株)京阪百貨店が新業態に挑戦した沿線最大級のコスメ専門ショップです。
パブリックスペースも充実
「ステーションヒル枚方」にはまちと駅をつなぎ、まちへと開くパブリックスペースを配置。まちに開いた施設をつくり、人々の暮らしの中のシーンになっていくことで、暮らしに必要な施設となり、愛着が深まり、やがて居場所となることを願っています。
◎川テラス・川庭
天野川を望むテラスと庭は、周辺の自然を感じながらリラックスしたり、マルシェのにぎわいを楽しめたりする場に。
◎でんしゃみち
京阪電車を真横に望む圧巻のビュースポット。
◎ひらかたデルタ
「空庭」「中庭」「だんだんテラス」から構成され、まちを回遊する人々がほっと一息つける開放的な空間。
◎京阪らしいモチーフも!
電車のレールを使ったベンチや枕木の道など京阪らしさが顔をのぞかせます。
枚方の魅力を新発見できるホテル
枚方市民にとって、そして、観光で京都や大阪を訪れる人にとっても嬉しいのが枚方市駅直結の『カンデオホテルズ大阪枚方』(ステーションヒル枚方19階~26階)です。カンデオホテルズ初となるデザイナーズホテルは、ホテル空間の随所にこだわりのデザインが凝らされ、一歩足を踏み入れた瞬間に駅直結のロケーションを忘れてしまうほどの非日常空間が広がります。大阪や京都を一望にできるスカイスパからの素晴らしい眺望や、様々な会合に最適なカンデオホテルズ初のバンケットルームなど、ここだけの感動体験がそろっています。
コミュニケーションが生まれ、
豊かに育つまちへ
枚方市駅周辺再開発は、ハードの整備にとどまらず、ソフト面においても継続的なまちづくりを目指す「エリアマネジメント」※に取り組みました。単に新しい施設を建てて終わりという従来型の開発とは一線を画し、今回の開発は施設を建ててからが、本格的なまちづくりの始まりです。
まずは枚方市駅周辺に賑わいを生み出すことで、その賑わいが少しずつまち全体に滲み出し、枚方のまちの社会課題の解決につながることを目指します。さらには枚方の再生を沿線全体の魅力向上に繋げていきます。
※エリアマネジメント:一定のエリアを対象にして、民間主導のもと行政とのパートナーシップによって、住民・事業主・地権者等が関わり合いながら、主体的に進めるまちづくりのこと。「つくる」よりも「育てる」ことに主眼を置いている点が特徴です。
枚方市駅周辺再開発のすべてがわかる
枚方のまちづくりについて
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再開発のあゆみやプロジェクトメンバーたちの開発に秘めた想いなど、さまざまな角度から枚方市駅周辺再開発を特集したサイトです。「ステーションヒル枚方」の誕生にいたるまでの軌跡をご覧ください。
2024年10月掲載